ブラジル音楽修行記 2


私がブラジルで音楽修行したいと思い至ってから今日まで、いろいろなことが起こっているのだが、これまでリアルタイムでブログに書けなかったことを"修行記"として残していこうと思う。その1はこちら→ ブラジル音楽修行記 1

当初半年のブラジル短期留学で最初の滞在先に選んだ場所はサンパウロ。
なぜサンパウロを選んだかというと、リベルダージ(東洋人街)の存在はポルトガル語が話せない私には助かる…という若干控えめな理由と、大好きなサックス奏者Provetaがサンパウロに住んでいるという噂を聞いたからだった。
私がどれだけがProvetaが好きなのかはこちらの記事を参照→ Provetaに弟子入りしたい!

結果から言ってしまうと、Provetaは超多忙でサンパウロで個人レッスンはしておらず、彼のレッスンを受けるという夢は叶わなかった。ただ、「僕が教えている音楽院に見学に来たらいいよ!」と声をかけてくれた。彼はイビラプエラ公園内にある劇場に併設する市立音楽院の指導をしていて、バンド指導をする日時を教えてくれたのだった。

忘れもしない金曜日の15時。
場所はイビラプエラ公園の劇場地下。公園は物凄く広い。
"potão 10"と自分で書いたメモをタクシーの運転手さんに見せ、potão 10に到着。あとでわかったのだが、劇場近くの入り口はpotão 2。Provetaは10(デイス)と言ったのだろうが、私は2(ドイス)を聞き間違えていたようだ。
今思い返すと、降りる際に 運転手さんは「劇場はここじゃない」みたいなことを言っていたんだと思う。それぐらい当時はポルトガル語がわからなかった。結局、potão 10で降りてしまった私は、劇場を探すのに一苦労することに。サンパウロの夏の日差しは強く、とても暑かったが、少し散歩できてちょうどよかった。何より、早めに到着しておいてよかった。

ようやく劇場に到着。入り口で事情を説明し、地下にある音楽院へ。そのあとは学生たちに案内してもらいながらようやく合奏室にたどり着く。
今日の合奏は学校の選抜メンバーからなるOrquestra Furiosaというブラスバンド。
びっくりしたことに、学生が若い。おそらく15~20歳。
音楽院=音楽大学かな?なんて勝手に想像していたので、驚いた。

15時過ぎにProvetaが登場。
サンバの曲を練習。欠席者も多く、合奏中もけっこう賑やかで、集中力にかける。
スパルタ吹奏楽部出身の私からすると、「こら!ちゃんとProvetaの話聞きなさい!」と思わず言ってしまいたくなるが、よく見ると、皆すごくのびのびとしている。ブラジルの学生だちはSoltoという言葉がよく似合う。
この音楽院は12歳以上からオーディションが受けられ、5年制。市立で授業費がかからないために倍率も高い。サイトには書かれていないが、入学には年齢制限があり、確か18,19歳までとかだったはず。(←もちろん私は既にアウト)
Provetaの貴重な合奏指導を見学したあとは、何人かの学生が学校を案内してくれて、ランチも出してくれた。(←合奏後にも理論などの授業があるのでランチが配給される)

ひとまず、無事に辿りつけて良かった。
それにしても、授業料無料でサンパウロのトップクラスのミュージシャンの授業が受けられるなんて凄いシステムだ。あとから聞いた話だが、電車とバスを乗り継ぎ、2時間かけてファベーラから通っている学生もいるそうだ。
ポルトガル語片言の私に、プロヴェッタも学生たちも凄く優しくれたのだが、私が追い求めているものとは少し違った。

その3に続く

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